ショパンアカデミー学院2003夏期ピアノセミナー報告

期間:2003/8月20日〜9月2日、会場:ポーランドワルシャワ市国立音楽大学ショパンアカデミー学院(ショパンの母校ポーランドでは最大規模の歴史ある国立音大)

     賑わうワルシャワの喧噪の中で緑に囲まれてひっそりとしているショパンアカデミー学院

   

        ショパンアカデミー学院修了コンサート前にショパン像で記念写真    

今年で6回目と、回を重ねる毎に受講生のレベルも年々高くなりました。個人レッスン4回と全レッスンが聴講できる、ピアノレッスンに明け暮れる日々を、ワルシャワで過ごしました。また、修了コンサートは教授の推薦による受講生のみが演奏できるという条件のため、修了まで気の抜けない充実した集中セミナーでした。

  

ショパンの心臓が安置されている聖十字架教会、小泉首相からの献花がありました首相滞在(8/18、19)

担当教授陣はショパン国際コンクール(ワルシャワ市)の審査員を含むショパンアカデミー学院の教授陣であるピオトルパレツイニ教授、レギナスメンジャンカ教授、 カジミエシュギエルジョド教授、テレサマナステルスカ教授、アンナシュライベル教授、アンジェイドツキエヴィッチ教授が担当。音大生からピアノ教師、ピアノ演奏者の28名の受講生はショパンの神髄を細かく伝授していただきました。「テクニックだけにこだわる演奏」といわれがちな日本人演奏者も、ワルシャワでポーランドの風、土の匂い、ポーランド人たちに触れながら、自然にショパンの奏でるピアノ弾きの感情、心の流れを学ぶことができたことでしょう。

パレツイニ教授とレッスン前に通訳を交え打ち合わせ。通訳者は経験を積んだピアノ演奏者達。

ドツキエビッチ教授と修了式後の晴れ晴れした受講生たち。(レッスンは4回各1時間、通訳付き)

スメンジャンカ教授に感謝の花束が受講生から(音楽に対しては厳しいけれど、暖かく励ましてくれた素晴らしい教授)

セミナー受講生はほとんどが初対面にもかかわらず。共通の目的を通して、新しい友情との出会いとなりました。

  

ワジェンキ公園で演奏されるシュライベル教授を訪ねる受講生達、みんな友だちになった!

受講生の声

今まで経験したことのない、高いレベルで充実したレッスンでした。特に、マズルカのリズムが体を流れているポーランド人のマナステルスカ教授からは、日本から持ってきたマズルカに関してとても適切なアドバイスをして下さいました。一言一言説得力があり、レッスンについていくのが必死でした。マナステルスカ教授のレッスンは、特別に張り詰めた空気はなく、集中することができました。レッスンの最中に、突然席を立って、マズルカを通訳さんと踊って見せてくれたことが、印象的でした。(音大生)

ワルシャワ滞在について:ショパンやパデレスキ、そしてコンクールの制覇達が歩いた街で、生活ができたことが嬉しかったです。また、毎日片言ポーランド語でマーケットで買い物したことや、時間を見つけてはショパンの心臓のある教会へ行ったことも、これからの人生に大きな財産となりました。(音大生)

 

       修了式を前に記念写真をマナステルスカ教授『ご苦労様』と励まされて。

希望していた教授にレッスンを見ていただき、大変嬉しかったです。ギエルジョド教授は、期待以上で「行って良かった!」と思えるレッスンをしていただきました。機会があれば又レッスンをしていただきたいです。通訳の方には、レッスン以外の事まで親切にしていただき、感謝しています。日本に帰っても連絡を取り合える関係になり、これも一つの出合いになりました。(音大院生)

練習室について:ピアノの善し悪しはあったけれど、ひとりひとり部屋が与えられることはとても有り難かったし、時間も充実していました。練習ピアノは決して恵まれた物ではありませんでしたが、逆に自分の中でイメージを強く持つという訓練に繋がると思いました。スタンウエイ、ベーゼンドルファーなどたくさん弾かせてもらいました。(ピアノ講師)

ドツキエヴィッチ教授は生徒一人一人の勉強を大変深く受け止めてた上で、大きな問題、細かいことと、的確に教えて下さいました。ショパンの音楽の特別なことなどをお話に付け加えて下さり、誠実な方でした。(ピアノ教師)

通訳者について:熊谷さんは先生のおっしゃったことを、さらに分かりやすく説明して下さったので、良かったです。休憩も取らず私達のレッスンにつきあってくれてありがとうございました。パレッチニ教授は一時間のレッスンが2時間近く延長しました。教授の指導に燃える熱意が伝わりました。教授の f の迫力と演奏は大変刺激になりました。(ピアノ講師)

ポーランド料理を囲んで舞踊団との交流会、一緒に民族舞踊を踊りました。

セミナーの合間に、ショパンの歴史にふれ、ショパンの生家へそしてゆかりの場所への旅行もしました。また、今回は民族舞踊団との交流会もあり、みんなでポロネーズ、マズルカなどのショパンの音楽の原点である民族舞踊の指南を受けました。舞踊団のおもてなしの素晴らしいポーランド料理と舞踊団との交流の時間は経験できない貴重な思い出になりました。

セミナー期間中一番心に残ったことベスト3(受講生アンケートより)

1、充実したレッスンと教授との出会い 

2。舞踊団との交流/一緒にダンスが踊れたこと 

3。修了コンサート/友だちとの出会い

他次点、聖十字架教会へ通ったこと、ワルシャワの街、オプショナル 番外:飛行機から見えたオーロラ

修了式では、受講生全員がアカデミー学院公認修了証書を授与されました。ポーランド日本大使館から水城幾雄公使御夫妻も御臨席いただき、『今後も、日本ポーランド間の音楽交流が発展することを、若きピアニストに期待します』とお言葉を頂きました。修了コンサートは新聞ラジオなどで告知され、ワルシャワの音楽関係者、ピアノファンがアカデミーのコンサート大ホールを埋めつくされて熱気に溢れ、演奏者は最終日まで清清しい緊張感と満足感で満ちていました。

記録:事務局影山美恵子 2003/12, e-mail: mieko@orange.ne.jp

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