ショパンアカデミー学院夏期ピアノセミナー2002報告

『ショパンの母校』ワルシャワ市ショパンアカデミー学院で2002年夏期ピアノセミナーが8/21-9/1まで開催されました。

              ショパンの生家、ショパン像の前で

ショパンアカデミー学院は(ワルシャワ音楽大学)ポーランドに8つある国立音楽大学では最も古い最大規模の音楽大学です。作曲家で初代首相のパデレフスキも学び、教鞭をとりました。さらに世界レベルの大学としてランキングされており、卒業資格は国際的に適用されています。ポーランド人については国民教育省および文化省の資金より運営されおり授業料は無料。今年度は総勢574人の大学生と36名の聴講生、また25人の外国人留学大学院生が在籍。日本人留学生は現在12人の正規大学生と12人の研究生がいます。7つの学部がありピアノ学科は75名その中で日本人留学生は7名です。

ショパン国際コンクールの練習場にもなるこのショパンアカデミー学院は、1994年皇族として初めてポーランドを訪問された高円宮殿下御夫妻御臨席の下、日本から15台のグランドピアノが贈呈されました。今年7月には初めて日本天皇皇后陛下がポーランドを御訪問、日本とポーランドはより近い関係になりつつあります。

日本天皇皇后陛下御訪問 ワジェンキ公園野外コンサート御鑑賞

かつてショパンの住居は、今のワルシャワ大学、美術大学の校舎の1部になっていますが、そこから歩いて2、3分のところに、ショパンが通っていた聖十字架教会があります。この中にはショパンの心臓が安置されて、壁には今も生花が絶えたことがありません。セミナー受講生はセミナー期間中、大統領官邸に隣接している学生寮のジェカンカに滞在しました。毎日、ワルシャワ大学の前を通り、右手にショパン聖十字架教会、そしてコペルニクス像の前を横切ってアカデミー学院へ向いました。空き時間にはショパンの生家を訪ね、ショパン協会やワルシャワフィルホールのコンサート鑑賞、ワジェンキ公園ショパン像での屋外コンサート、民俗舞踊鑑賞またワルシャワでしか見られないショパンの映画(日本語題名『愛の渇望』)鑑賞もでき、ショパン三昧の滞在をしながら『ショパンの神髄』をショパンのエキスパートから伝授するピアノレッスンに明け暮れました。

担当教授はショパンアカデミー学院教授陣。ピオトル パレチニ教授(ショパン国際コンクール、チャイコスキーコンクール審査員)、レギナ スメンジャンカ教授(ショパン国際コンクール審査員)、カジミエシュ ゲルジョド教授(ショパン国際コンクール審査員)、テレサ マナステルスカ教授(ヨーロッパ指導連盟支部長)、アンジエイ ドツキエヴィチ教授(ショパンアカデミー学院ピアノ学部長)、シュライベル教授(ショパンアカデミー学院ピアノ前学部長)と錚々たるメンバーです。最終日に教授の推薦による受講生の修了コンサートがありますから、全国から参加しました26名(ピアノ教師、音大生、高校生)は、最後まで気が抜けませんでした。

パレチニ教授個人レッスン

 4回各1時間、個人レッスンは全て日本人通訳がつき聴講できる公開レッスン。個人の練習室が一人各一室確保され朝8:30から18:00まで自由に練習することができました。

(左から)アカデミー学院学長/在ポーランド日本大使御夫妻/影山事務局/パレチニ教授、修了コンサートホール前で

修了式には在ポーランド日本大使の上田秀明御夫妻がお忙しい中を御来席いただき、修了証書授与はショパンアカデミー学院学長から、壇上で受講者全員に手渡され、『ジェンクイエン』(ありがとうございます)と答える受講生。感激の一幕でした。

   修了式後修了パーテイ/ゲルジョド教授(左)スメンジャンカ教授と

教授の推薦による受講生修了コンサート主なプログラム。

山本貴志(桐朋学園)ショパン=スケルツオ3番作品39

三好優美子(ピアノ教師)ショパン=バラード4番作品52

峯麻衣子(東京芸大付属高校)ショパン=幻想ポロネーズ作品61、他。

ファイナル演奏者山本貴志さんはレッスン期間中に驚く程に音色がかわり、ペダルやタッチに適格な指導をうけ、表現法もかわり、聴衆を惹き付ける演奏振りに客席から「ブラボー!」「ブラボー!」の歓声と鳴り止まない拍手。まるで2000ショパン国際ピアノコンクールを思い起こさせるような熱狂!!!

修了コンサートに出場できなくても『今度出場できるように、またレッスンを受けにワルシャワにもどってきます。!』と精神的にも強くなった中嶋健次郎さん(演奏者)。『さすがに世界一の水準のレッスンと思いました。世界的な先生のレッスンが受けれたり、聴講できた幸せな10日間でした。適格な素晴らしいレッスンでした。』と短期間で大きく成長した菅真理子さん(高校生1年)。

こうして受講生にとってもワルシャワの暑い夏の幕が閉じられました。

(月刊ショパン2月号掲載)

      ショパンの生家に咲くショパンと名つけられた薔薇

追記

国立ショパンアカデミー学院では来春3/19-4/1に春期ピアノセミナーを開催します。ヤシンスキ教授、パレニチ教授、スメンジャンカ教授らのレッスンが受講できます。

問:ポーランド市民交流友の会 Tel: 053 5220692/

e-mail: mieko@orange.ne.jp


今後も受講生全員の活躍を祈ります。

☆教授推薦による受講生修了コンサート主なプログラム

林由佳(桐朋学園)/アンジェイドツキエヴィッチ教授:シューマン=ファンタジア作品17

池浦もと子(フェリス女学院)/カジミエシ ゲルジョド教授:ドビッシー=前奏曲第2巻3番ヴィノの門、花火

渋井素(東京音大)/マリア シュライベル教授:ショパン=前奏曲作品28,16-20

斎籐美紀(桐朋学園)/テレサ マナステルスカ教授:ショパン=ノックターン作品48-1イ短調

田所由紀(ピアノ教師)モーツアルト=ソナタ作品310、鍋島亜希(桐朋学園)ショパン=バルカローレ作品60, 吉田容子(桐朋学園)スクラービン=練習曲op8-8,ラフマニノフ=前奏曲作品32-12、東法之(作曲コース)

日程:レッスン期間8/22-8/31と「レッスンの合間に」

8/21 ワルシャワ着 ショパンアカデミー学院学生寮ジェカンカへ

8/22 オープニングセレモニー/レッスン開始

8/23 ショパンツアー(ショパン聖十字架教会、ショパン博物館、ショパン教会、ショパンのアパート   などショパンゆかりの地を探索)

8/24 教会オルガンコンサート鑑賞

8/25 ショパンの生家への小旅行庭園コンサート鑑賞/ショパン像のワジェンキ公園

8/26 ワルシャワフィルハーモニーホールでのコンサート鑑賞

8/27 ショパン協会にてゲルジョド教授室内コンサート鑑賞

8/29 担当教授推薦修了コンサート出場者発表

8/30 修了コンサートリハーサルレッスン/ショパンの映画鑑賞

8/31 修了証書授与式/修了コンサート/お別れパーテイ

9/1 終日自由/希望者によるクラクフアウシュヴィッツの日帰り旅行

9/2 帰国

e-mail: mieko@orange.ne.jp

Homeヘ戻る